2011年10月1日土曜日

「調和」の「怪鳥」。

シャルル・ド・ゴール空港にはこんな物が飾ってあります。


コンコルド。
イギリス・フランス共同開発の超音速旅客機「でした」。今はもう飛んでませんからね。普通の飛行機が時速800キロ(マッハ0.7弱)前後で飛行しますが、コンコルドの最高速はマッハ2でした。通常の音速が秒速340メートル(時速1225キロ)ですから、最大2450キロで飛べたんでしょうが、実際には常にマッハ2を出してた訳ではなく、通常は時速2000キロ前後で飛んでた様ですね。

1969年に初飛行、2003年に運行終了。
250機を販売すれば採算ラインといわれたコンコルドは、しかし最終的には20機程しか生産されず、エールフランスとブリティッシュエアウェイズの二社だけの運行に止まりました。超音速飛行による衝撃波や燃料代の高さ、そのスピードの為にスリムな機体でなくてはならず、大量輸送にも向かない事、etc。

映画にもなりましたね。エアポートシリーズの最終作、「エアポート80。」
機長がアラン・ドロン、CAがシルヴィア・クリステル。絵に描いた様な美男・美女コンビです。アルプスの雪原に不時着したコンコルドから「爆発する、脱出せよ!」という時、CAの制服のタイトスカートに包まれたシルヴィア・クリステルの魅力的なヒップが「ちゃんと」強調されてる所なんかは「さすが」と言おうか、「やっぱり」と言おうか。
もうひとつ、「エアポート80」と同じ1979年には映画「コンコルド」が発表されてます。
どちらの映画も(勿論理由は違いますが)コンコルドを落っことそうという筋書きですね。


結局コンコルドは2003年をもって引退しました。

上記の理由もあって採算が取れなかった事、そしてそれに追い討ちをかけたのが2000年に起こったAF4590便の墜落事故。フランス語WIKIにはコンコルドと管制塔の通信記録も載ってます。読んでみようという方はこちら。

http://fr.wikipedia.org/wiki/Vol_4590_Air_France

そして安全性の審査をやっと終えて2001年にコンコルドの運行が再開された所で、今度はアメリカ同時多発テロ。この後航空業界が大騒ぎだったのはご存知の通り。

そして現在、コンコルドを含むSST(Supersonic Transport、超音速機)の次のHST(Hypersonic Transport、極超音速機)が研究されてますが、これが完成するとマッハ5から6で飛ぶんだそうです。
て事は…1225X6=時速7350キロ?パリ-東京1時間半?東京-大阪は数分の距離になってしまいますね。一応WIKIによるとあと10~20年位で実用化されると「推測」されてるそうです。

世の中どんどん変わってっちゃいますねぇ。
でもまぁ、ノスタルジーも大好きですけど程々に。前を向きましょうか。
飛ぶんじゃなくて泳ぐんだけど、
"The Times They Are A-Changin'" by Bob Dylan。

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