2011年10月3日月曜日

横浜赤煉瓦倉庫?

まさかね。まぁ、横浜に行く機会があったら行ってみたいとは思いますが、今の所そんな余裕はありませんなぁ。

で、フランス版赤煉瓦倉庫?ベルシー・ヴィラージュです。ベルシー地区は昔からワイン倉庫、ワイン市場があった所です。産地からセーヌ川を船でパリまでやって来たワインの樽はここで陸揚げされました。いつかモスクの話の時に書いた、第二次世界大戦中、イスラム教徒のネットワークによるユダヤ人救出作戦に使われたワイン市場というのがここですね。


メトロ14番線、「クール・サン・テミリオン」駅から地上に上がったら、すぐに倉庫街が見えて来ます。


今は倉庫を改造して作った飲食店や、


ブティックなんかになっております。
最近まだマシになったとはいえ、日曜日になるとかなりの店が閉まっているパリの町で、貴重な「日曜日のショッピングスポット」でもありますね。結構お土産になりそうな物も売ってます。


パリ中にありますけど、お花の形に盛り付けてくれるアイスクリーム、と言っちゃいかんのか。ジェラート・イタリアーノですか。「アモリーノ」も出店しとります。

ショッピングモールの真ん中の通路には線路の跡もあって、この線路に列車だかトロッコだかが通って、ワインを運んだんだろうなぁ、などと想像する訳です。


この線路がある、「ベルシー・ヴィラージュ」の中央通路が「クール・サン・テミリオン」といって、ボルドーワイン「サン・テミリオン(Saint-Émilion)」から取った名前ですね。


そして脇道が二本。「サン・テミリオン小路」と「サン・ヴィヴァン小路」。


サン・テミリオンは良いとして、サン・ヴィヴァンの方は?これもワインの名前です。産地はブルゴーニュ地方のクルトゥイユ・ヴェルジー(Curtil-Vergy)で、「ロマネ・サン・ヴィヴァン」が有名ですが、嘗てのサン・ヴィヴァン修道院(修道院跡の廃墟が有名)でこのワインが造られていたんでしょうかなぁ。
まぁ、「サン・ヴィヴァン」といえば、あの独特の、ひん曲がった様なボトルのアルマニャックのブランデーを思い出す方も多いんじゃないかと。

他にも、この倉庫街のすぐ近くに、こんな地名がありまして。


「フランスのワイン」広場とか、


「フランスの『ご当地』」通りとでも訳すのかな、「Terroir」とはそれぞれの地方の事で、「Produits du Terroir」と言えば「地方の特産品」の事ですね。いろんな所からワインが集まって来たベルシー地区らしい地名ですね。

序でに言えば、ここのメトロの駅名は今は「クール・サン・テミリオン」ですが、開発計画の段階では「ディジョン」となっていました。言わずと知れたブルゴーニュ地方の中心都市ですね。どういう経緯で変更になったのかはわかりませんが、まだベルシー地区の再開発計画が進行中だった頃の地図を見ると、駅名が「ディジョン(仮)」となってますね。

ところで、こんなのもありまして、


これもワイン関係の何かかな?でも紀元前4600年ってどういう事だ?と思いながら、家に帰って調べてみたら「Pirogue」って丸木舟の事だそうで。

この近くのベルシー公園の整備中に、工事現場で新石器時代の丸木舟が出土した、その事を記念する地名だそうです。

他にも色々、通りの名前を見るだけでも面白いんですが、大分長くなってきたのでこの辺で一旦切るとしましょうか。という訳で、「続く」。フランス語なら a suivre。

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