2011年10月4日火曜日

ワイン地区。

そんな訳でベルシー地区の続きです。

前述の様に、ワインの陸揚げ倉庫があったベルシー地区は1990年に大再開発計画で生まれ変わりました。新しい通りの名前にはワイン関係の地名や言葉が使われている物が多いですね。


これらは全部ワイン産地の有名な畑の名前ですね。
Libourne(リブルヌ)とSaint-Estephe(サン・テステフ)はボルドー地方ジロンド県、世界遺産サン・テミリオン地区にも近いですね。
Minervois(ミネルヴォワ)はフランス南部ラングドック地方の畑です。


「シャブリ」これは何も説明要りませんね、あまりに有名すぎて。


オーブラック地方はフランス中部、中央山塊地方にありますね。シャンゼリゼにオーブラック地方の物産店兼アンテナショップがありまして、ワインに限らず色々面白いものがありますよ。「Aubrac Corner」37 rue Marbeuf です。そう言えば「ぐんまちゃん家」は最近どうなんでしょうか。一時期大赤字で騒がれてましたけど。


ポマールはブルゴーニュ地方Cote d'or(コート・ドール)にあります。ここは赤ワインしか作ってませんね。このワインにはコアなファンが多い様です。アンリ四世、ルイ十五世、プレイヤッド派の代表的な詩人ロンサール、ロマン派の旗手ヴィクトル・ユーゴーとか。


トラン(Thorins)とはロマネッシュ・トラン(Romanèche-Thorins)の略です。ロマネッシュ・トランもまたブルゴーニュ地方に属し、ブルゴーニュ南部ボジョレーの産地の中心地です。「地酒」ボジョレーを世界的ワインに育て上げたのが「ボジョレーの帝王」ジョルジュ・デュブッフさんで、彼の銘柄のボジョレー・ヌーヴォーは花のイラストのラベルで知られてますね。

次はワインの名前ではなく、言ってみれば美食関係の言葉ですね。


アンブロワジー(日本では「アンブロジア」ですね)とはギリシャ神話の神々の天界の食べ物です。これが神々の不死の源なんだとか。
パリの三ツ星レストランで「L'Amroisie」ってのがありますが、そう考えると物凄く意気込んだ店名ですね。
アンブロワジーという言葉にはまた「珍味」という意味もありますけど。レストラン「珍味」じゃちょっとねぇ。

そして最後はこれにしましょうか。


ルロワ男爵(ピエール・ル・ロワ・ド・ボワゾーマリエ)はフランスワインのアペラシオン・ドリジン・コントロレ、日本語にすれば産地呼称証明とでも言うんでしょうか、ワインに限らず、産地の名前を名乗るにはそこの産地の物であるとの証明を得なければなりませんが、このシステムの創始者ですね。ルロワ男爵は1935年に設立された呼称証明を認可する機関Institut National des Appellations d'Originの創立メンバーで、自らもシャトーヌフ・デュ・パプのワイン蔵のオーナーでした。

産地呼称証明制度そのものは食品偽装を防ぐ為の法律として制定されてますが、認定第一号がロックフォールチーズですね。現在でも人口たった700人程のこの村で作られた物しかロックフォールを名乗ってはいけないのですね。
そういえばノルマンディーのカマンベールもその筈なんですけど、こっちは全然守られてませんねぇ。

んー、いろんなワイン産地の事なんか書いてたら、フランスの田舎町を巡る旅行でもしたくなって来たなぁ。
いや、だから今の所その暇も金も無いから。Merde。

0 件のコメント:

コメントを投稿