2011年10月30日日曜日

サンタのおじさん。

サンタクロースの起源は四世紀の聖人ミラのニコラスであると言われてますね。

貧しい人達のために尽くした聖人ニコラスには、貧しさの為に娘達を娼家に売らなければならなかった男の家に、金貨の入った袋を投げ入れたとか、煙突から金貨を投げ入れたら暖炉で乾かしていた靴下の中に入ったとか、なるほどサンタクロースの原型らしい伝説が伝えられてます。

そしてこの聖ニコラスはまた、子供や未婚の娘の守護聖人であると共に商人や航海の守護聖人でもあるそうです。昔は貿易と言えば船でしたからね。そしてオランダやベルギーの成立にはこの海運や貿易が深く関わっている訳で、特にオランダやベルギーの商人達は聖ニコラスを崇拝しました。この教会が聖ニコラスを祀っているのもそのためですね。


この町の歴史の奥深くまで根を張り、町を織り成す布目に織り込まれ、この小館に取り巻かれたゴシック様式の教会は、十二世紀に商業の中心地、グラン・プラスの近くに造られた礼拝堂が元になっている。1381年に内陣が完成した現在の教会は、元の建築物のごく僅かの断片しか伝えていない。破損(1695年の砲撃、1714年の鐘楼の崩落)、修復をいくつか繰り返しており、この聖域は特に、ルイ14世時代の調度品(主祭壇、聖歌隊席、木彫り細工、聖体拝領台、羽目板)を有している。


この教会のルーツは市場の教会としてブリュッセルの町そのものの形成に深く関わっており、商人達が好む守護聖人の一人聖ニコラスに捧げられている。元はロマネスク様式だったが、ゴシック様式で改築・増築(内陣:1381年)された。16世紀の宗教戦争の混乱、グラン・プラスと同じく1695年の砲撃で破壊され、1714年の鐘楼の崩落で傷つき、その度に再建された。現在の正面は1956年のものである。

さて解説に出て来た主祭壇はこれ。


脇の祭壇(?とでも言うのかな)も立派ですね。


こんな凝った飾りもあります。


オルガンとステンドグラス。素晴らしい。


そして、カトリックの教会には珍しくこんなイコンがありました。と言っても複製ですけど。


このイコンは1131年頃、ギリシャ人画家によって、おそらく彼がキエフ、そしてロシアのウラジミール(この名の由来)に旅立つ少し前に描かれたものである。優しさの聖母は「道」であるその子を皆に見せながら抱きしめている。

聖母への祈り

愛の神、あなたは一つの恵みを果たしました。祝福された乙女マリア、私達の主イエス・キリストの母にして教会のシンボル、私達の聖化を全うし、また私達の人格、精神、魂、そして肉体があなたの息子、私達の主イエス・キリストの到来のため、純粋、謙虚、そして愛に満たされていますように。

こういうイコンはよく正教の教会にあるんですけどね。まぁ、カトリック教会にも無い訳じゃありませんけれど。

さて、と。ベルギーネタはまだ続く様です。

話が戻りますけど、子供の守護聖人、サンタさんの聖ニコラスが、同時に商人の守護聖人ってのも結構意外ですよね。

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