さて今日はちょっとパリを離れてモン・サン・ミッシェル。
でもモン・サン・ミッシェル修道院の話ではありません。やっぱりひねくれてますねぇ。
モン・サン・ミッシェルの参道の途中にあるサン・ピエール教会です。
教会の入り口にはジャンヌ・ダルク像があります。
708年、オベール司教が大天使ミカエルからのお告げを受けて開いたのがモン・サン・ミッシェルです。そして1425年、同じ大天使ミカエルのお告げを受け、百年戦争中のフランスを救うために立ち上がったのがジャンヌ・ダルク。モン・サン・ミッシェルとも縁浅からぬ人ですからね。
フランス語でサン・ピエール、イタリア語ならサン・ピエトロ、日本では聖ペテロですね。聖ペテロは天国の門番で、鍵を持った姿で表されます。
モン・サン・ミッシェルの頂上の修道院が天国なら、その入り口に当たる参道に門番の聖ペテロがいると。成程。
教会の祭壇。
教会の正面の外壁、聖母子像。この手の聖母子像は至る所にありますね。モン・サン・ミッシェルの村役場にもありました。
そして今度は教会の中、聖母マリアとそのお母さん聖アンナ。聖アンナから読み書きを教わるマリア様。これも聖母の生涯の中の一エピソードとしてよく語られる場面ですね。
そしてこの人、多分聖オベールさんでしょうねぇ。何も但し書きは付いてませんが、司教杖を持ってるし、モン・サン・ミッシェルに関係のある司教といえばやっぱりオベールさんじゃないかと。画像はありませんけど、モン・サン・ミッシェルの北側(裏側)にある聖オベールを祀った聖堂にも同じポーズの石の聖オベール像がありますし。
因みにパリのオペラ座近く、オベール通りにはRER(高速郊外鉄道)のオベール駅がありますけど、これは作曲家のダニエル・フランソワ・エスプリ・オベールに由来する名前で、この聖オベールとは関係無いんですね。
こちらは聖ロック。聖オベール像と対になる様に飾られてます。
14世紀の聖人で、ペストが流行った時、フランスからイタリアへの旅の途中、多くの人々の病を癒したという伝説のある人で、今でも治癒を司る聖人ですから、ルルドの泉の様に、「病気を治して下さい」と祈りに来る巡礼さんも多いモン・サン・ミッシェルにはやはり縁が深いですね。
ロック自身も一時はペストに倒れますが、病に伏っている彼の元に犬が毎日パンを持って来てくれたという伝説もありますから、聖ロックの足元にはパンを銜えた犬がいますね。そして服の裾を持ち上げて腿のペストの跡を示しています。時には天使がこの傷に香油を塗っている図柄の絵画や彫刻もあります。
さて、前置きだけで結構な量になっちゃいました。では本題は明日に続く。
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