さて、今度はパリ市がこんな事を始めましたよ。
「パリを汚す人には罰金を科します。」
「パリの街には100メートルおきにゴミ箱があります。」
ピザ:8ユーロ50セント 空き箱を路上に捨てると:35ユーロ
そうか。パリのピザはそんなに高いのか。8ユーロ50セントと言えば1000円位。それなら「てんや」で500円の天丼を食べる方がいいなぁ。
という事ではなくて。
先日の地下鉄マナー向上キャンペーンもいささか唐突だなと思いましたけど、こっちも唐突ですねぇ。
同上
缶ジュース:1ユーロ20セント 空き缶を路上に捨てると:35ユーロ
しかし、何年か前にも同じようなキャンペーンがあって、見事に不発に終わった記憶があるんですが。人間、長年染み付いた習慣というのはなかなか抜けないものです。
ま、それでも悪習を改めるのは良い事ですし、最近のパリのゴミのポイ捨て事情は数年前よりかなり改善されたと思いますけど。
同上
「パリの街には400個の無料公衆トイレがあります」
ビール:2ユーロ80セント 立ちション:35ユーロ
実はこのシリーズの中ではこれが一番好きです、と言うよりは一番よくできてると思います。成程ね、ビールに関してはポイ捨てじゃなくて立ちションか。
しかし、それならパリ市の公衆トイレがしょっちゅう故障中で使えなかったりトラブったりしてるのを何とかして欲しいものですが。
そういえばパリの公衆トイレ事情の話を書いたのは4/9でしたか。
全然関係無いんですが、トイレに纏わるちょっと「心理学」及び「統計学」的なお話。
♪コンニチワ~ コンニチワ~ 世界の国から コンニチワ~ コンニチワ~ 桜の国へ♪
1970年の大阪万博。6420万人の人が訪れた大イベントでした。その前年、1969年にアポロ11号が持ち帰った「月の石」を見ようという人でアメリカ館は常に大行列でした。
この万博で、もうひとつ大行列だった物があります。そう、トイレです。
実はこの万博開催に当たって、予想来場者数、人間の平均的なトイレ・サイクル、会場で販売される飲み物の量、気候や湿度、ありとあらゆるデータをコンピューターで計算して、必要なトイレの数を割り出した筈だったのに、いざ蓋を開けてみたらいつもトイレは大行列。
何故?実はひとつだけ、インプットし忘れた物があったからだそうです。
インプットし忘れた要素とは?「連れション」でした。
「ちょっと待って、トイレに行ってくる」
「あ、じゃ俺も一応行っとこうかな」
と言うアレです。思い当たるフシがあるんじゃないでしょうか。
これを考えに入れるとなると、来場者がカップル?家族連れ?なら、算出した数の2倍、3倍、4倍のトイレが必要という事です。
たったこれだけの事で計算が大幅に違ってしまうんですね。
いかに高性能なコンピューターがあっても、人間がそれを使いこなせなければ意味がありません。
と書いたらまた別の話を思い出しました。高性能医療用コンピューターに、腰がだるい、吐き気がする、貧血気味等、病状のデータをインプットしたら「あなたは妊娠しています」と言う回答が出て来たという話。
「性別」という要素をインプットし忘れた為に、男性の患者に妊娠の診断が下ってしまったと。
最終的にはやっぱり「人」なんですね。
さて、肝心要の「パリジャン」「パリジェンヌ」達はこのキャンペーンをきっかけに、「変わる」事ができるのでしょうか?
さあ何年かかる事やら。
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