2011年11月4日金曜日

欲望。

昨日のギマールがアールヌーヴォーの旗手なら、こちらは二番手といった所でしょうか。ギマールに次ぐアール・ヌーヴォーの芸術家と言えばこの人ですね。

ジュール・ジョセフ・エメ・ラヴィロットさんです。


ラヴィロットといえばやっぱりこれ?ラップ通り29番地の建物。
いや、他にもあるんですけどね。取りあえず有名所から。


過去からの断絶と権威主義に対する反発への欲求から生まれ、アール・ヌーヴォーは大体1890年から1905年の短い間、姿を現した。「創造的想像力」の領域を開放し、アール・ヌーヴォーは若さと幻想の息吹をもたらした。豊か過ぎる程の装飾、多くの植物のモティーフ、正面の壁面は様々な色の中の迷子となる。あらゆる材料が使われた:石材、化粧漆喰、砂岩、陶器等。ジュール・ラヴィロットによって陶芸家アレクサンドル・ビゴーのために1901年に建てられたこの建物は、パリのアール・ヌーヴォー様式の中でも特に際立った例の一つである。炎型の砂岩の、驚嘆すべき、そして調和に満ちた豊かさのこの正面壁面は1903年パリ市の装飾コンクールの一等賞となった。

そしてダリはこの建物を「欲望の具現化」と呼んだとか。
よく言われているところでは、この建物には性的象徴がいろいろ盛り込まれていて、特に扉の部分は女性器を表しているそうですが。平たく言えばマ○コですな。


ふむ。扉の周りの装飾が大陰唇、真ん中のドアがまさに「入り口」、その周りの木の部分が小陰唇、その上の人物の頭が陰核、平たく言えば栗と栗鼠、ですかね。


ところで、男性側の性的象徴も含まれていると聞いた事もあるので、一応一つ一つのモティーフを見てみたんですが。


これなんかどうでしょう。「双頭の亀」。亀さんイコール男の象徴って訳じゃありませんけど。「双頭」ってのが気になりますけどね。


男と女…というよりは少年と少女って感じですね。


おしべとめしべを模した様なモチーフも多用されております。フロイト先生も「夢の解釈」の話の中で、夢の表象の中で花には性的な意味があるということを説明する時、「花が植物の性器である事は皆様も御存知でしょう」と話しておられますが。確かにそうですけど、花を見て、普通「あ、性器だ」とは考えませんけどね。


鳥を狙う猫。まぁ、これなんかは象徴的と言えなくもないかな。女を狙う男とか?


牛さん。おうし座の神話ではゼウスは美しい女エウロパに近づく為に牛に変身しますね。エウロパを略奪し、あちこち走り回った末(その時の地域をヨーロッパって言うんですよね)クレタ島に連れて行ってしまいます。男性側からの性的象徴と言えるかな?
しかしギリシャ・ローマの神様達、相変わらず生臭い。

これがラヴィロットさんの「欲望」だったんでしょうかね。


アール・ヌーヴォーもシリーズ化しそうな予感がして来ました。

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