昨日の「ノートルダム・ド・ファティマ教会」のメトロ最寄り駅、「ポルト・デ・リラ」駅もなかなか面白い駅ですね。
メトロの発展に伴い、パリの街中から郊外方面へと線路が伸び、新しい駅が造られて行きます。
1921年、3番線が「ガンベッタ」駅まで開通しました。この3番線と、7番線の「プレ・サン・ジェルヴェ」駅(現7Bis番線)を支線で繋ごうという計画が持ち上がり、でも結局ポシャり、中途半端に造られたこの支線が3Bis番線となって3番線と11番線を繋ぎ…。
さすがフランス。行き当たりばったりですねぇ。
で、こんな駅。
駅舎も、パリの中心ではお目にかからない、ちょっと変わったタイプのものですね。古き良き時代の装飾を残してます。
ポルト・デ・リラ駅 1922年 建築家:シャルル・プリュメ
ポルト・デ・リラ駅の白い壁にはCMP(パリ首都圏鉄道会社、現在のパリ地下鉄・バス公団の前身)の組み合わせ文字が刻まれている。MとPの文字は、紋章が外壁に使われる用になる以前は石膏と植物性の繊維でできた下地の上に取り付けられていた。紋章を取り囲む文様はコンクリートに直に彫刻されている。1920年代に造られた3Bis号線の駅舎は、コンクリートと砂岩による建築物で、非常に深い所を通っている線路・ホームに続くエレベーターが装備されている。
確かに、最新の14番線なんかはバリアフリーのエレベーター完備ですけど、他の線ではエレベーターはあんまり見ないですけど。ここはメトロが特に深い所を通っているので、エレベーターがある、という事ですね。
一応階段もありますが。やっぱり長い。
「エレベーターはこちら」の表示。これまたモザイク製。
序でに、「階段はこちら」「切符売り場はこちら」
庇の裏もモザイク。凝ってますねぇ。
CMPの組み合わせ文字とはこれですね。
ところで、インベーダーを作るのと同じキットを使ったと思われるこのイラストは何を表現してるんでしょうか。日の出?チューリップ?みたいに見えますが。
で、説明書きの中のMとPの文字のくだりはよくわかりませんが、察する所、昔はCの部分の中は空洞で、後からMとPのユニットを嵌め込んでいたのが、CMP一体化した構造の物が使われる様になったという事じゃないかと。
で、この駅には、映画の撮影用のホームがありますよ。人通りの多いパリの地下鉄で(ゲリラ撮影なんかはあるんでしょうけど)、各シーンの撮影に合わせて群衆をコントロールするなんてのはまず無理ですからね。駅名も付け替えられる様にして、広告ポスターの部分も白紙(というか、あの、天気予報で予報士さんと衛星写真を合成する時なんかに使うあの青いバックみたいなの)になった専用ホームで落ち着いて撮影ができる訳です。
「アメリー」に出てくるアベス駅の風景は実はここで撮影されてます。
パリの街の中でも、映画の撮影に出くわす事って結構ありますけど、こんな所でも撮ってたんですね。
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