パリに旅行に見える方は、やっぱり移動にはメトロを利用するんじゃないでしょうか。14の路線、300の駅がパリ中をカバーしてます。
「こち亀」海外旅行編で、予定をぎゅうぎゅうに詰め込んだツアー会社の添乗員は何かにつけて「海外旅行は時間との戦いです!」と言いながらお客さん達をせかすのですが、そこまでは言わずとも、やはり限られた時間の事ですから、次はここ、次はこっちと走り回ることになりますね。
でも時には足を止めて、辺りを見渡してみると良いかも知れません。あちこちの駅に、2000年のメトロ100年記念の時に設置された「メトロの歴史」のプレートがありますよ。
メトロ12番線Sevres Babilone駅。セーブル通りとバビロン通りの交差点、デパート「ボンマルシェ」や「奇跡のメダイの教会」やホテル・リュテシアなんかに近い駅ですね。
ここにこんなプレートがありました。
南北線の装飾
この駅は地下鉄網の中でも珍しく、南北線時代の装飾を残す駅である。南北線は、CMP(パリ首都圏鉄道会社)によって敷設された地下鉄網に対抗して技師ジャン・バティスト・ベルリエによって1905年から作られ、現在は12・13番線になっている二つの「南北線」はCMPのものよりいっそう洗練された設備によって差別化を図っていた。
例えば、青地に白で示された駅名はCMPでは七宝を施した鉄板だったが、南北線では陶製のタイルだった。軒蛇腹は普通の駅では茶か青だったが、乗換駅では緑になっていて見分けられたし、駅名は飾り縁に囲まれている。NORD・SUD(北・南)を表すNSのロゴは広告の額縁部分に配置されている。
カマボコ型天井それ自体も装飾され、元々の行き先の表示がトンネル上部のアーチに陶製のタイルで示されている。
こんな感じ。
実はこの駅にはもうひとつのパネルがあって、
駅長室
メトロの初期の頃、そして1970年代まで、駅長はホームにあって、ホームの様子と電車の動きが見渡せる事務所を使っていた。この駅長室の建築デザインは駅によってそれぞれ違っていた。カマボコ型天井の中に紛れ込んでいたり、または特別な装飾でそれとわかる様になっていたりした。全体にガラス張りであり、小型の電話交換台と、運行用のいくつかの装置のスイッチなどがあった。
地下鉄網の近代化に伴い、駅長の業務も変わって行った。監視業務は現在では駅の設備を駅員が遠隔操作・管理できる通信設備がある券売窓口から行っている。古い駅長室は少しずつ取り壊されたり、展示用のウィンドウになっている。
これまたこんな感じ。
何とも味のある駅長室じゃないですか。こういうのを一つ一つ見て廻るのも面白いかも知れません。
まぁ、日々の仕事に追われる身も、「時間との戦い」の旅行者の皆さんとそう変わらないんですがね。
今後もこういうのを紹介したいとは思いますけど、さて、どれだけ時間がかかる事やら。
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