2011年5月18日水曜日

思わず「はぁ?」とか声を出しちゃったじゃないか。

いきなりですね。
で、何に対して「はぁ?」なのかという話ですが。
昨日、ネットで日本のニュースを見ていたら、こんなのが出てまして。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110517/crm11051720540022-n1.htm

読んで思わず「はぁ?」

「さすまた」って…「刺股」?
あの、時代劇の捕り物のシーンで、襷・鉢巻に御用提灯の捕り物方さん達が持ってる…あれの事?因みに捕り物方さん達の「三道具」は、「刺股」「突棒」「袖搦」であります。一昨日、時代劇ネタを書いたばっかりじゃないか。
取り囲まれた方の侍は、「ふん、木っ端役人共が」なんて言いながら包囲網を楽々と蹴散らしちゃうのがお約束ではありますが。ってかそれはさて置き。

ナイフ乱入男に、取りあえず身近にあるバットを手にして応戦するのは当然として、何でそこに「さすまた」があった?てか日本を離れて久しいおっさんとしては、最近の日本の様子は詳しくは分かりませんが、最近は日本の学校は捕り物用の「さすまた」標準装備か?教員採用条件は「さすまた」の使い方、「捕り物」履修が必須なのか?

少年ジャンプ読者諸兄は「ぬ~べ~」の妖狐・玉藻の「首さすまた」をご記憶かと。
ジャンプ読者でもあり、妖怪物も好物のおっさんとしては、「ぬ~べ~」は結構楽しんで読んでました。勿論、「ぬ~べ~」の連載はおっさんが日本を離れた後、1993年から99年ですので、コミックスでですけどね。アニメ版のB'zのエンディングテーマ「ミエナイチカラ」も良かったですねぇ。ジャンプ作品で、一話完結型でコミックス30巻を超えたのは「ぬ~べ~」と「こち亀」だけだそうですね。

この「ぬ~べ~」の原作・真倉翔氏と作画・岡野剛氏に限らず、かの水木しげる大先生、魔夜峰央氏はじめ、妖怪のキャラデザに必ずと言って良い程使われているのが鳥山石燕の「百鬼夜行」ですね。石燕の妖怪図には1776年の「画図百鬼夜行」「今昔画図続百鬼」、1780年の「今昔百鬼拾遺」、1784年の「百器徒然袋」があり、以降の妖怪の造形の基本になっています。歌麿の師匠でもあった訳ですから、画力も相当なものです。

ところで、妖怪は英語・フランス語WIKIを見た限りでは「yokai」となってますね。これは翻訳不能という事でしょう。幽霊・亡霊・お化けを指す外国語としてはファントム、スペクター位しか思い浮かびません。
フランスの知り合いと、何かの折に妖怪の話になった時、ドラキュラとかフランケンシュタインとか、そういうのフランス語で何て言うの?と聞いたら「モンストル(怪物、英語でモンスター)」ですと。十把一絡げですねぇ。情緒の無い言葉だなぁと思いました。日本語には幽霊、お化け、亡霊、死霊、生霊、妖怪変化、物の怪、魑魅魍魎等々、様々な表現(勿論一つ一つ意味は違いますが)がありますよね。日本を離れると日本語の表現力の豊かさに気づきます。
幽霊だけに足は出しません、とは落語「へっつい幽霊」の下げですが、モンスターだけに…じゃあねぇ…(まぁ、この「幽霊には足が無い」事の背景には円山応挙の作品がありますね。)

で、また、ところで、現代に妖怪が復活してますね。
妖怪「はらだし」。「はらだし」は怖い存在ではなく、酒を出してもてなすと、幸運を呼ぶ「はらだし踊り」を見せてくれたり、落ち込んでいる人を励ましたり。良い奴じゃないか。

じゃなくて。
おっさんには昔の流行が一巡りして戻って来た様にしか見えませんが、若い人達にはある意味当たり前の「腹出し」。日本ではヘソ出しセーターにローライズジーンズなんてのは結構自信のある若い人がする物ですが、こちらでは結構齢の行った「腹が出てる」人も「腹を出して」ます。妊婦さんも。ベルトの上に肉が乗っかってる人でも。いやぁ、個人主義の徹底したフランスらしくて良いですねぇ。何でもアリ。

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