さて、ここしばらく天気も良くて暖かい、と言うか暑い位だったんですが、数日前から寒くなって、今日はフランスでよくある天気予報、「晴れたり曇ったり降ったり止んだり」の状態でした。晴れ間が見えたかと思えばさーっと暗くなって雨がぱらつき、でも割とすぐ止んで次の晴れ間が…の繰り返し。
時折雨がぱらつくパリの街を散歩しながら、懐かしい物を連想してしまいましたぜ。
「月様、雨が…」古いなぁ。「春雨じゃ、濡れて参ろう…」と言うかどうかは存じませんが、フランス人さん達は多少の雨なら傘は差しません。
フランスは元々天気が変わり易いんですが、おかげで、と言うべきか、雨といっても、日本の梅雨みたいな、一日中降り続いて外出する気にもなれないという日は余りありません。カフェで雨宿りでもしてればそのうち止むさ、という感覚なので、多少の雨ならフランス人さん達は傘無しで歩いてます。その上、もし傘を持ってたとしても、カフェで雨宿りをして、店をを出る時に雨が止んでると傘を忘れる可能性大ですしね。フランス人さんも結構ケチですし。
雛菊さんの台詞「月様、雨が…」の「月様」こと「月形半平太」は、島村抱月の「芸術座」を脱退した澤田正二郎達による「新国劇」の、「国定忠治」と並ぶ看板演目ですねぇ。戦前の「活動写真」の時代からいろんな人が演じてますが。沢田正二郎、長谷川一夫、阪東妻三郎、大河内伝次郎、嵐寛寿郎、市川右太衛門、大川橋蔵、う~ん、錚々たる顔ぶれですねぇ。
で、今度は「月様」からの連想で、これが出て来ましたよ。
「我流で頂く事にする。」これまた古いなぁ。でも大好きです。市川雷蔵の眠狂四郎。
まぁ、「剣客商売」の秋山先生親子ならちゃんとした作法で頂きそうですね。「逃げ水半次」の半さんも、意外と心得てそうです。「髪結い伊三治」は「あっしはこの手のお茶が至って不調法でして…」と腰が引けてます。
「眠狂四郎」と言えば柴錬先生の代表作の一つの数えられますねぇ。おっさんにとっては狂四郎と言えば大映(大映と言えば、おっさんにとしてはやっぱり「大魔神」シリーズですが)・雷蔵なんですが、意外や、東宝・鶴田浩二が先だったんですね。で、話を戻して、パリに来た日本の方から良く質問があるのがテーブルマナー。まぁ、確かに一応の決まり事はありますが、細かい事など気にせずに「我流で」お召し上がり下さい。マナーを気にし過ぎて食事を楽しめないのでは本末転倒。日本で行儀悪く思われない程度で大丈夫ですよ。まぁ、ナイフをスプーン代わりに使うのは少々危ないですが…
さて、で、なんですっきりしないかと言うと、ここまで来て、「旗本退屈男」早乙女主水之介にこじつける物が見当たらないからです。市川右太衛門の「人呼んで退屈男」「天下御免の向こう傷、パッ」に当たる連想が出て来ないからです。しまった。
「銭形平次」なら大川橋蔵(長谷川一夫という程古くはない)、「遠山の金さん」なら中村梅之助(片岡千恵蔵まではいかない)、「水戸黄門」なら東野英治郎とか(「人形佐七」はほとんど覚えていない…まだまだ青いな。おっさんにとって千恵蔵はやっぱり「多羅尾伴内」だったりする。「むっつり右門」はアラカンなのだが。)、色々と妙なこだわり(と言うか偏見)を持つおっさんとしては、ここで「旗本退屈男」に辿り着けないのは非常に気持ち悪いんですが。誰か思い付いてくれませんかね。
こいつ、本当にパリ在住か?
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