さて、今日はサン・ジェルマン・デ・プレのお散歩です。
「プレ」とは野原の事です。6世紀、聖人のジェルマンさん(日本語なら「ゲルマニクス」さんですが)が、ここにあった修道院に葬られたので、「野原のサンジェルマン」つまり「サン・ジェルマン・デ・プレ」になったとか。つまりその当時はこの辺は何もない野原だった訳ですね。
で、サン・ジェルマン・デ・プレというと、やっぱりその修道院を起源とするこの教会を誰しもが思い浮かべると思いますが。
教会についてはまた今度。ひねくれてますから。で、教会の手前で地面が盛り上がってるのがシャルル・ドードラン作の「Embacle」というオブジェなんですが。中が噴水(?)みたいになってます。
サン・ジェルマン・デ・プレ教会の前の交差点は「ケベック広場」といって、カナダのフランス語圏であるケベック州に捧げられてますので、こんなオブジェも造られるんでしょうね。「Embacle」というのは、カナダとか寒い地方で、川の水が凍った氷の欠片がどんどん詰まって川の流れを堰き止めてしまい、氷の塊ができる現象ですね。
下手をすると上流に洪水を引き起こしたり、下流に鉄砲水を引き起こしたりするので、場合によっては氷の塊をダイナマイトで爆破して、水流を確保するんだとか。
この現象をケベック州の象徴として、「ケベック広場」に飾ったオブジェという訳です。
普段気にもかけない所にも、いろんな物が隠れてるもんですね。
他にもサン・ジェルマンには、ルイ・ヴィトンサン・ジェルマン店のまん前にザッキンの彫刻とか、
教会の脇の小公園にはピカソ作のアポリネール像とか、
いろいろ面白いものがありますよ。アポリネール像がある小公園のすぐ近く、「アポリネール通り」があります。19世紀にこの通りができた時には「修道院通り」という名前だったんだそうですが、1951年、この通りを詩人アポリネールに捧げる事になり、改名されました。そのオープン式典の時には俳優ピエール・フレネがアポリネールの詩を朗読したそうです。
ま、アポリネールさんについては3/25にもちょっとだけ書きましたけど。なかなか怪しげな詩人さんですねぇ。ピカソとも親交があったとか。
成程。こういう「通りの名前の由来」なんてのも、いろいろ探ってみると面白いかも知れませんね。調べてみるか。
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