2011年7月4日月曜日

税金地獄?

さて、本日はダンフェール・ロシュロー駅です。

ダンフェール・ロシュロー広場のライオンさんについては5/23に書いた訳ですが。
今日は広場に面したRERダンフェール・ロシュロー駅のお話。

例によってペール・スタークです。


1846年6月23日、ヌムール公とモンポンシエ公の兄弟が、父王ルイ・フィリップの名代として、オンフェール入市関税障壁上に、パリ-ソー間の鉄道のオープン式を行った。この、建築家デュロンによって建てられた駅は現存する中で最も古い物である。円形の建物に沿って長く連結された汽車が半径の短いカーブを描いて回る事ができ、その為汽車を方向転換させる回転盤を使わなくて済む様になった。この、独創的ではあるがやや危なっかしいシステムは、1895年、路線がリュクサンブール駅まで延長になった際に姿を消した。中央の建物を、両側から別棟が挟んでいて、元々は片方が管理、事務所、もう片方は入市関税と、ウィンチで車両に上げられる荷物や商品の為のものだった。

オンフェール入市関税障壁とは、パリの周囲に、まぁ、言ってみれば城壁の様な物を巡らせて、行き来する人や荷物に対して税金をかけた、その税金の徴収所で、6/12に書いた「パリにぶつぶつ文句を言わせる」障壁ですね。

所でオンフェールって地獄の事なんですけど。フレンチ・カンカンのバックに流れる有名な「天国と地獄」、原題「地獄のオルフェ」はフランス語では「Orfee aux Enfers」です。地獄ですか。ぶつぶつ文句言う位ならまだしもと言わなきゃいけませんねぇ。

で、おっさんが二十数年前パリに来てアパートを借りたのがこの近くで、その部屋で家内と所帯を持ったんですがね。最初の子もここで生まれましたし。今でもこの辺に行くと結構懐かしかったり。いや、それはさておき。


この駅は現在RER(高速郊外線)のB号線の駅で、北はシャルル・ド・ゴール空港まで、南はオルリー空港やもう少し先までを結んでまして、パリ南郊外のソーの町にもこれで行けますね。ソーの町には「ソー公園」があって、八重桜が一杯咲きますので、パリ在住の日本の方々の絶好の花見スポットになっとります。ただし花粉症の方にはつらい所でもありますがね。

他にも、サン・レミ・レ・シュヴルーズなんかも、静かな田舎町といった趣で(とは言っても実際には「田舎」というよりは「郊外」ですけどね)なかなか良い所ですよ。

わざわざ遠くまで行かずとも、RERの範囲内位でも見所は沢山ありますよ。長期でパリ滞在の方でしたら、月額110ユーロ位ですから、NAVIGOパス(日本で言うパスモみたいなカード)の5ゾーン用を買って、これで行ける範囲を巡ると面白いかと。ベルサイユ始め、ルイユ・マルメゾン、サン・ジェルマン・オン・レ、ポワシーのサヴォワ亭とかも行けちゃいますから。

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