本日はまたもや食べ物ネタ。
昼食にファラフェル。ヒヨコ豆のコロッケですね。本来ファラフェルとはこの豆のコロッケのことを指しますから、こういう物は正確には「ファラフェルのサンドイッチ」と呼ぶべきでしょうね。
店名の「L'As du Fallafel」が見える様に撮ったのでこの角度です。もうちょっと中がよく見える様に撮るとこういう感じ。
「L'As du Fallafel」さんはマレ地区のユダヤ人街 rue Rosier の中でも一番有名な店で、各国の雑誌に掲載された記事が店に貼られてます。他の店でもファラフェルをやってる所はありますけど、いつも行列なのがここ。ウィンドウに書かれた「Toujour imite,jamais egale」(いつも真似されるけど、絶対に追いつかれない)という文句も、ナンバー1の自負を物語るんでしょうか。
カウンターでは次々入る注文を、店員さんがこなしてます。
ところで、この店は店内で食事をする事もできるし、持ち帰りもできます。店の外に向けてカウンターが二つ。左のカウンターにはテイクアウトの行列。右のカウンターの前では、店員さんが「店内でお食事の方、こちらへ並んでくださーい」と交通整理をしてます。だからでしょうか、みんな右のカウンターはテイクアウト用じゃないと思い込んでしまうのか、右のカウンターは空いてるんですよね。この、交通整理をしてる店員さんに、「テイクアウトお願いします」と声をかけると、持ち帰り客の注文をとる係りの人に取り次いでくれて、「ファラフェル・スペシャル」と告げると、その場で支払い(5ユーロ)、伝票をもらって、それを持って右のカウンターへGo。暑い中行列してる人には申し訳無いですが、早々にファラフェルをゲットして人混みから離脱。
しかし、ピタパンに野菜と豆のコロッケとホワイトソースをたっぷり入れて、「Sauce Piquante?」(ピリ辛ソースは?)と聞かれ、「Oui,s'il vous plait」(はい、お願いします)と答え、確かに何かのソースをかけてくれたけど、ちっとも辛くないぞ、これ。
このRosier通りはユダヤ人街で、シナゴーグ(ユダヤ教の教会)もあります。キリスト教徒の町じゃないからか、日曜日でも結構店が開いてますね。Rosier通りの一本北側、Francbourgeois通りも、数少ないパリの日曜日のショッピングスポットのひとつです。
Rosier通りを歩いてると、
近くのカフェにはハヌキア(ユダヤ教の祭祀に使う、九本に分かれた燭台)が…
パン屋さんにも…
ユダヤ教の通常の祭祀にはメノラーという七本に分かれた燭台(オイルランプの事もある)を使います。ハヌキアは本来ハヌカのお祭りの時に使う物なんですが、まぁ、メノラーもハヌキアも、一般にユダヤのシンボルですからね。いろんな所に飾られてます。
ハヌカの祭りは、紀元前167年のマカバイ戦争(旧約聖書に「マカバイ記」がありますね)による、ユダヤ民族のギリシャからの解放と、そのとき起こったひとつの奇跡を記念するお祝いですね。
解放されたユダヤ人達は、ユダヤの伝統に則って聖なる灯火を点そうとしましたが、その為のお清めを受けた聖なる油が無い。やっと見つけた聖なる油はせいぜい1日か2日分。次の油のお清めが終わり、油を追加できるまで一週間はかかる。ところが、この途中でオイル切れで消えてしまう筈の灯火が、8日間燃え続けたという奇跡です。
だからハヌキアは通常の七岐じゃなくて九岐なんですね(8本と種火用の一本)。
ユダヤ暦はグレゴリオ暦とは違うので、ハヌカの祭りも毎年期日が違いますが、大体12月頃です。以前はそれ程盛んではなかった様ですが、第二次世界大戦以降、ユダヤ人もキリスト教徒も住み分けがなくなって来て、キリスト教徒の子供達が「クリスマスプレゼント何を貰った?」なんてはしゃいでるのに、ユダヤ教の子供達は「うちはクリスチャンじゃないからサンタクロースは来ないのよ」なんて言うのもかわいそうだし、だからハヌカをキリスト教のクリスマスに対抗できる様な大きなお祭りとして復活させたなんて聞いた事がありますが。
ハヌカには、ラトケス(ポテトパンケーキ)やブリンツ(焼き菓子)、シュフガニヤ(ジャムドーナツ)等を食べて、ドレイドル(独楽遊び)をしたり、ハヌカゲルト(ハヌカのお小遣い)を貰ったりして、楽しく過ごす訳ですね。
これならクリスマスにも匹敵するだろう、という事でしょうかね。
すみません、いつの間にか思いっきり季節外れの話題になっちゃいました。
0 件のコメント:
コメントを投稿