2011年6月24日金曜日

物置の片付けも兼ねて。

飛行機の中で。

私立の高校の修学旅行らしい、制服の少年少女の団体さん。「ミネラルウォーターをください」とか、「寒いので毛布をください」とか、結構CAさんに英語で話しかけてます。近くの席でそれを聞いていた「大人」の方が一言。「現役は強い」。

ちょっと待てぇ~!

別に原子炉の構造や中東情勢を議論してる訳じゃないだろうに。「みねらるうぉーたー ぷりーず」とか「いっつ こーるど。ぎぶ みー ぶらんけっと」とか言っている高校生を「現役は強い」と?

先日仕事関係でお会いした日本の方。

パリの前にロンドンに寄ってから来たんだそうです。で、ロンドンで靴を一足買ったが、パリへ出発間際になって、箱の中に、右側と左側で違う靴が入っている事に気が付いた。片方ずつのちぐはぐな靴なんかじゃ困るけど、お店に寄って取り替えて貰う時間は無い。

「で、旅行会社の現地事務所に電話して聞いてみたら、『その旨の手紙を書いて商品を店に送り、正しいペアの靴を送り返して貰うしかない』と言われたんですが… 英語の手紙なんか書けないじゃないですか。だから…書いて貰えませんか」

「書けないじゃないですか」とはどういう事だ。でも書いてあげましたよ。「すごぉい」
これまたちょっと待てぇ~!

中学・高校レベル以上の単語も文法も使ってませんよ。(と、その人にはっきり言っちゃいました)
てか中学の英作文のレベルだと思いません?(てかおっさんの英語力がその程度なんですが)

「私は昨日、貴方の店で靴を一足買いました」
“あい はぶ ぼうと あ ぺあー おぶ しゅーず あっと ゆあー しょっぷ いえすたでい”

「ホテルで箱を開けてみたら、右と左と違う靴でした」
“ほえん あい おーぷんど ざ ぼっくす あっと ほてる、あい ふぉうんど ざ しゅーず いーち さいど でぃふぁれんと”

「私が欲しかったのは左側の靴です。」
“ざ しゅーず あい うぉんてっど わず ざ れふと わん”

「靴を送り返します」
“あい せんど ゆー ばっく ざ しゅーず”

「正しい組み合わせの靴を送って下さい」
“ぷりーず せんど みー ざ らいと ぺあー おぶ しゅーず”

まぁ実際にはもう少し長い手紙ではありましたけど、内容はこんなもんです。
これで「すごぉい」と言われてもなぁ。

いつかも書きましたが、日本の方は真面目すぎて、文法的にきちんとした文章を作らなければならないとか、単語の綴りひとつひとつまで完璧じゃなきゃいけないという強迫観念みたいな物がありますね。だから考え過ぎて言葉が出て来ない。
アメリカ人やイギリス人だって結構間違った文法を使ったりしますし、綴りの間違いなんてしょっちゅうです。フランス人も然り。日本人だって漢字の書き間違いも、「てにをは」の間違いもあるでしょうに。

そんな訳で、再び書きますけど、如何でしょう、日本で英語の先生をなさってる方、英作文の題材に、「海外旅行をして、ホテルに忘れ物をしてしまいました。探して、送り返してくれる様に依頼する手紙を書いて下さい」とか、「海外旅行で滞在したホテルのスタッフの方に、滞在中にスタッフと一緒に撮った写真を送ります。お世話になったお礼の手紙を書いて下さい」とか、やってみませんか?

それから、「英語ができない」と思い込んでる方、物置の掃除も兼ねて、中学・高校の英語の教科書を読み返してみては如何でしょう。「あぁ、こんな言い方もあったなぁ」「あれ?こんな単純な文章だったっけ?」なんて思い出して、口に出して言って見ると良いと思うんですが。

あと、おっさんが学生の頃やったのは英語の歌の翻訳ですかね。日本って親切な国ですから、CD(おっさんの頃にはレコードでしたが)に歌詞カードが付いてるじゃないですか。それを辞書を引きながら、曲を聴きながら訳してると、単語にしろ言い回しにしろ頭に入って来ます。ただ英語の歌を聴いてても何を言ってるのかわからないですけど、そうやって調べた文章はちゃんとそういう風に聞こえるのが不思議です。ボブ・ディラン、ビートルズ、PPM、ジョーン・バエズ、トム・ウェイツ、スプリングスティーンとか、やりましたね。好きな曲なら取っ付き易いし。

どうですかね。たまには一杯やりながら、「空耳アワー」なんかも参考にしながら。

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