手元に画像が無いんですが、パリのお土産物屋さんにある様な絵葉書なんかで、ピカソがシマシマの服を着てる写真を見た事がありませんか?
写真集「キス」で名高いロベール・ドワノーが撮ったピカソのポートレートです。キッチンテーブルを前に座るピカソ。テーブルの上には…何、このグローブみたいなでかい手は?
と思ったら手に見える様に置いてあるパンだった。なーんだ。というユーモラスな写真ですね。
この写真でピカソが着ているのが所謂バスクシャツで、元々は6/5に書いた「ジャージ」と同じく漁師さんの作業着なんですが、日本でも人気の「セント・ジェームス」なんかもこのバスクシャツの系列に含まれますね。
パリ・マドレーヌ寺院裏にあるセント・ジェームスの店です。日本では英語読みでセント・ジェームスですが、フランス語ではサン・ジェームスです。
スペイン・バスク発祥の「バスクシャツ」ではありますが、スペインに限らずフランスでも海の男に愛用されていましたし、特に1889年創業のサン・ジェームスのバスクシャツはフランス海軍にも正式に採用されたりしてます。というか横縞のシャツって最早フランスの代名詞になってるんじゃなかろうか。
外国人が日本と聞いて思い浮かべるのがサムライ・ニンジャだとしたら、日本人がフランスと聞いて思い浮かべるのは横縞のシャツとベレー帽じゃないですか?ってこれは相当古いステレオタイプですが。そう言えばベレー帽もバスク地方由来だったっけ。
ノルマンディーの漁師さん達の作業着、サン・ジェームスですからね。やっぱりトレードマークはモン・サン・ミッシェル。
そして「Pull ne de la mer」(海から生まれたセーター)の文字。
現在では勿論作業着だけではなくて、ファッションとしての面も確立されてますから、シンプルな白地に青の縞だけじゃなく、いろんなバリエーションがあります。
ところで、このバスクシャツ、元はシンプルな白・青しかなかったのを、様々な色のバリエーションの物を作るように注文したのは日本の会社だったんですってね。
モン・サン・ミッシェルにもサン・ジェームスの店がありまして、同地を訪れる日本の方にも人気がある様です。しかしカタカナで書くなよなぁ、まったく。
ま、日本にも神宮前でしたかね、店がありますから、日本でも買えるといえば買えるんですけどね。ノルマンディーで、モン・サン・ミッシェルで買って来た、と言うと有難みが違う…かなぁ。
0 件のコメント:
コメントを投稿