2011年3月28日月曜日

天国と地獄

ここしばらく、おっさんと役所との間で不毛なやり取りが続いております。
発端は住民税の請求書。二年前に引っ越して引き払った住所の住民税の請求が来ました。そこの住所はもう二年も前に引き払いましたよ、という手紙を書いたら、何の回答も無いまま改めて請求書が送られて来て、「だからこの住所にはもういないんだから」と返信→じゃあこれこれの書類を送って下さいという返事、それとはまた別に新たに請求書→請求書に「ここの住所には2年前から住んでません」という返事を書き、指定された書類を送り→書類の不備により受付られませんとの返事→いーかげんにしてくれ。税金を取り立てる時は地の果てまでも追って来るくせに、税金を取り損ねる様な話は絶対認めようとしないのね。

事程左様に、フランスの役所の窓口の対応の悪さ、「お役所仕事」振りはつとに有名です。どんなに大行列ができても知らん顔、隣の職員とのお喋りに使うエネルギーの半分でも仕事に向けたら随分捗るだろうに、と思うのは在仏日本人だけではない様で、“増して奴等は「この書類が足りない、ここが不備だ」と追い返したり、盥回しにするのを生甲斐にしてやがる”と私の友人の仏人も結構怒ってました。

同じ仏語圏でもスイスに行くとフランスと違って随分紳士的になると言われてます(まぁスイスは仏語圏より独語圏の方がずっと大きい訳ですが)。例えば車の運転もフランスと、スイスのフランス語圏と、スイスのドイツ語圏では結構違うとか。公務員の対応又然り。スイスの役所の窓口の対応の良さは又有名です。スイス人について時々言われるのが所謂「ダサい」事。(ダサイという言葉自体がすでにダサイですねぇ。死語です。)まるで日本の何処かの県の様に、「うわー、スイス人だなー」なんて言われたりもする様です。

話が唐突に変わりますけど、今度はイギリスの話。イギリスの警官は「ボビー」の愛称で市民に親しまれてます。この名の由来はロンドン警視庁の創始者サー・ロバート・ピール。ロバートの愛称がボブ。その又親称ですね。イギリスの警官の基本コンセプトは「禁止されてない事はやって良い」だそうですが、対照的なのがドイツの警官だと言われ、こちらは「許可されていない事はやってはいけない」と言う基本姿勢だと俗に言われてます。

世界三大料理にも数えられる有名なフランス料理ですが。何もかも美味しい訳じゃありません。パスタなんかフランスでは鬼門です。フランスの、あまりにも茹で過ぎでヘニョヘニョのパスタに嫌気が差したエンポリオ・アルマーニは、自分のブティックの中にレストラン「アルマーニ・カフェ」を作っちゃった位です。でもまぁフランス料理、美食の代名詞です。どうも食事の評判が宜しくないのはイギリス。勿論イギリスにも美味しい物、沢山ありますが、日本人には余り合わないのでしょうか。ヨーロッパ人も御同様らしく、イギリスってフィッシュ&チップスとキドニーパイの他には何も無い、なんて言います。

そんな訳で、更にドイツ人のカタさ、真面目さ、イタリアの情熱的かつアバウトな国民性をこれに加え、ある小噺に曰く、「天国には仏のコック、英の警官、独の技師、瑞(スイスですよー)の役人、伊の愛人がいる。地獄には英のコック、独の警官、伊の技師、仏の役人、瑞の愛人がいる」と。小噺ですから。真剣に反論しないで下さい。これだけでヨーロッパ各国の事が語り尽せる訳じゃありません。でもまぁ・・・ね。

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