2011年3月19日土曜日

勘違いオンパレード。

日本から見てハングルやアラブ文字は「これでどうやって文字として認識できるんだ?」と思いますが、外国から見た日本語も又然り。漢字などヨーロッパ人にとってはグラフィックみたいな物で、お洒落なデザインの感覚でTシャツなどにプリントされてます。愛、東京製といったのが多いですが、中には神、神風、万歳、大和魂、喧嘩上等、なんてのも。ん?

事程左様に、日本で使われている横文字にも「ん?」が結構ありまして、聞く所によると日本にCOCUE(コキュ)というブランドがあるそうで。胸に大きくCOCUEと書かれたTシャツをパリで着ていてフランス人に笑われたというお嬢さんがいました。「プレイガール」という意味だと聞いていたそうですが、プレイガールならCOQUINE(コキーヌ)、COCUは恋人や女房を寝取られた男という意味、COCUEはその女性型ですね。寝取られ女、ねぇ。そんなTシャツをみたらやっぱり驚くでしょう。

言葉の勘違いもさる事ながら、どこの国でも外来語が入って来ると、その言葉の特定の意味だけが一人歩きする様です。日本のクロスワードをやっていたら、ヒントは「密会、逢引き」、答えは「ランデブー」というのがありました。この言葉は本来、英語のアポイントメントと同じ、取引先との打ち合わせでも歯医者さんの予約でも誰かと会う約束の事。まあ、色っぽい意味でのランデブーもお盛んなフランス人ではありますが。

もう一つそんな言葉に「パトロン」なんてのがありますね。日本ではかなり限定された意味でしか使いませんが、本来はボスの事。普通の勤め人が、「ウチのパトロンがさぁ、」なんて会話をします。ギャング映画では子分が親分をパトロン!と呼びます。ルネッサンス美術の本などには画家の「パトロン」の誰々という言葉も出てきます。怪しい関係だった訳ではありません。当時は君主が芸術家を丸抱えで雇っていたのでこう言います。

まぁ、いろんな勘違いがあるもんですね。でも、いつしかそれが勘違いでなく本来の意味に取って代わって行く事も珍しくない訳ですから、言葉って面白いですよね。

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