2011年3月12日土曜日

地震・雷・火事…

今回の地震で被災された皆様にお見舞い申し上げます。

おっさんは在仏二十数年、一度も地震にあってませんので、地震の怖さとか、すっかり忘れてしまったような気がします。北フランスは地震はまず無い地域です。イタリアやスペインにはある様で、ですから南フランスには多少あると聞きますが。

もっと南に下って北アフリカは地震の多い所の様で、地震に関する神話等も伝えられています。北アフリカに限らず、イスラム系の地震圏に多いのが、世界を支える巨大な牛が身動きすると地震が起きるという神話ですが、中には、世界は牛の片方の角の上にあって、牛が疲れて、世界をもう片方の角へヒョイっと乗せ変える、その時に地震が起こるなんて神話もあります。

これが地方によって象(インド)、蛇や竜(インドや中国)、巨人(朝鮮半島)等、支えているものが変わりますが、日本ではやっぱり鯰ですね。子供の頃、祖父に連れられて鹿島神宮の「要石」を見に行ったのを覚えてます。世界を取り巻く竜や蛇というのはインド起源の神話らしいですが、これが中国経由で平安時代に日本に入り、竜蛇が転じて鯰として定着するのはやっと江戸時代初期の事だそうですね。
鯰は地震の前触れの地電流か何かの変化を敏感に感じ取り、地震の前に騒ぎ出すとか。今回の地震でも、揺れ始める前に鯰は騒いでいたのでしょうか?というか大きな町ではもう鯰なんて滅多に見ることができなくなってしまってますが、ニュースで、揺れ始める直前に、頑丈そうな壁の所に猫が何匹も集まって身構えるみたいに蹲っていた、なんていう映像も出てました。

船火事の前に船から逃げ出す鼠の話や、太平洋で核実験が行われた瞬間に一斉に地面から飛び立ったパリの鳩の話もそうですけど、他の動物にあって、恐らくは昔は人間にもあった筈のこういう能力を、人間はどこで無くしてしまったんでしょうね。

地震を起こす鯰を押さえ込んでいるという「要石」は日本にいくつかあるそうですが、一番有名なのが鹿島神宮の物ですね。鹿島神宮の神様は武甕槌神(タケミカヅチ)で、建御名方神(タケミナカタ)と共に、古事記に出てくる相撲の神様ですね。(日本書紀では当麻蹴速と野見宿禰ですが。)

鹿島の神様、改めて四股を踏み直して、地震鯰をしっかり抑えておいて下さいます様、遥拝乍らお願いしますね。

0 件のコメント:

コメントを投稿