2012年4月23日月曜日

Noel au balcon, Paque au tison

『バルコニーのクリスマス、燠火の復活祭』
などと訳します。

燠火とは最近余り使わない表現ですね。赤く熾った炭火の事ですが。

バルコニーでパーティーができる位にクリスマスの頃が暖かいと、逆に復活祭の頃は暖炉に火を熾す位寒くなるという意味です。
今年はまさにこれでして、クリスマス、年末年始は暖かくて、流石にコートは着てましたが手袋はほとんど要らない位でした。二月頃は寒かったですけどね。日中の最高気温がマイナスなんてのはザラで、普段はあのウールの肌触りが嫌いでマフラーなんかまず使わないおっさんが、とうとう引き出しの奥からマフラーを引っ張り出しましたよ。

三月は暖かかったんですが、復活祭の頃にはまた寒さがぶり返し、三月に仕舞い込んだ厚手のコートを改めて引っ張り出しまして。先週も寒かったけど、月曜日なんか予報では最高気温8度ですってよ。何なんだ。ネオ・ブラックゴーストが気象制御衛星を狂わせたのかと思ったぜ。

ところで復活祭といえば…昨年4/28の記事でも読み返して頂きましょうか。

イエス様の生誕を祝うクリスマス、復活を祝うイースター、この二つはキリスト教徒さんにとっては最も重要な二大イベントですね。だからこういう諺の類でも、時期を表すのに「イースター」とか「クリスマス」とかが出てくるのはありがちな話ですが、なかにはちょっと変わった言い回しもありまして、

A Paque, ou a la Trinite (復活祭にか、三位一体にか)

というのは「いつかそのうち」という意味ですが、と言うよりはむしろ「いつの日か…多分…てかまぁ駄目だろ、無理。」みたいなニュアンスですね。

Triniteはキリスト教の三位一体の教義の事ですが、これは証明不可能な命題でして、カトリック教会も、これをきちんと説明できる理論は持ち合わせておりません。
この辺は、今度は昨年7/2の記事辺りをご参照頂くって事で。

11世紀の神学者、カンタベリー大司教にしてスコラ派の始祖、アンセルムスの有名な言葉に

『Credo ut intelligam』

というのがあります。一般的には「理解するために、わたしは信じる」と訳されてますね。「信じてなきゃ理解できない様な理論は理論として成り立たない」という批判が聞こえて来そうな言葉ですが、本当はもう少し意味が深くて、どうも「私はキリスト教を信仰している、そしてその信仰はキリスト教を『理解』することを求めており、『信仰』するだけに留まらず、私の信仰するものを理解することに努めたい」という事らしいですね。

この聖人でもあるスコラ派の大学者さんが「理解したいと願う」「理解に努めたい」というレベルなんですから、おっさんがいくら考えたって解決する様な問題じゃありません。

いや、別に神学理論を証明するとか、そんな大それた事を考えてる訳じゃありません。

もう四月も後半なんだから、二日連続で雹が降る様な気候はいい加減止めにして、早く暖かくなってくれ、と言いたかっただけの事です。
暖房の電気代だけでも馬鹿にならないしね。

2012年4月12日木曜日

死刑!

…。

いくら何でも古過ぎないかい?おっさんが小学生の時に流行ったギャグだし。「あふりか象が好きっ!」とか。最近続編がビッグコミックに連載されてる様ですが。
しかし、山上たつひこ「がきデカ」と同時代に水島新司「ドカベン」や手塚治虫「ブラックジャック」なんかがチャンピオンに連載されてた筈なのに、この二つの超有名漫画を連載中に読んだ記憶が全然無いとはどういう事だ?あ、そういえば古賀新一「エコエコアザラク」は読んでた。

ま、それだけ「こまわり君」のインパクトが強烈だったという事でしょうね。「がきデカ」が以降のギャグマンガに多大な影響を与えたと言われるのも納得です。

で、なんでいきなりこんな話かといえば、こまわり君の台詞で、
「寒い冬、死刑!という訳で暖かい春がやって来た」
というのがあったのを思い出しましてね。それだけの話です(「暑い夏、死刑!という訳で涼しい秋がやって来た」というのもありましたがね)。おっさんはこのマンガで「変態」という言葉を覚えました(懐かしいですねぇ、「練馬変態クラブ」略称「NHK」)。変態ギャグマンガらしく、この台詞の後には「春はまた変質者の季節でもある」云々と続くんですが。

で、回りくどいですが、春ですね、というだけの事です、要するに。

うちの近くで見かけた桜っぽい(?)花。


こんなのが結構あちこちに咲いてます。郊外に出ると、また違った種類の桜とか、山桜っぽいのも見かけるんですが、如何せん、そういうのは大抵高速道路から見るだけなんで、写真に撮るのは結構難しい訳です。

こっちは八重桜(?)


石畳(…やっぱり「甃」の字の方が味わいがあって宜しいですなぁ。)もきれいだったから一緒に撮ったら樹が小さくなってしまった。
パリの南郊、ソーという街には大きな庭園があって、こんな感じの八重桜が一杯咲きますので、パリ在住日本人たちの絶好のお花見スポットになっております。ただ、花粉症の人にはきついでしょうがね。

日本みたいな染井吉野とか、そういう桜はこちらではあまり見かけませんで、どっちかと言えば八重桜みたいな種類の物が多い様に思います。

桜の話じゃありませんが…

七重八重 花は咲けども山吹の … … …
「おう、角が暗ぇから提灯を借りに来た」

やっぱり脱線するか。まぁ毎度の事だし。

ここしばらく忙しかったり出張があったりで更新サボりまくってました。ネタはあったのに書く時間がなかったというね。
出張中の事なんかも含めて、ボチボチ更新して行きます。