で、この文章を書いてる今の時点ではそうでもないけど、ここしばらくはパリはずっと雨続きで鬱陶しかったです。
パリの街を散歩しても、エッフェル塔も雨の中。
セーヌ川も増水しまくりで、聞く所によると「観光船でパリの夜景を見ながらディナーを」という所謂「ディナー・クルーズ」の船が増水で動けず(水面と橋の間が狭くなってつっかえちゃうからね)、船でディナーはしたけど船は動かず、停泊したまんまだった、なんて事もあったんだとか。
どの位増水したかというと、
グルネル橋に立つ自由の女神像の台座の部分にある小公園(?)が水をかぶったり。まぁ、もっと凄い時は自由の女神の台座そのものにまで水が届く時もあるんですけどね。
サンルイ島の突端にある川辺の遊歩道は完全に水没してましたよ。川の中から木や街灯がにょっきり生えてたり、遊歩道に下りて行く階段も水没。こっちは上流だから増水の影響をもろに受けるんでしょうなぁ。
ルーブルの辺りも。
これじゃ船に乗れないよ。
ま、とは言えこの位で済んでるなら良い方と言わざるを得ませんね。1910年の洪水の時にはパリの町の中まで水が溢れ出して来たそうですから。
いつかも載せたと思うけど、その頃の写真。 Fluctuat nec mergitur (漂えど沈まず)がパリの標語ですけど、いや、今回は沈んじゃった、という話。
で、先日町を歩いていたらこんな物を見つけました。
フランス農業アカデミー?何をする所だ、そりゃ?まぁ良いんですけど。で、この建物の入り口の所、分かりますか?よーく見ると…
「セーヌの増水 1910年 1月28日」 こんな所まで水が来たんですねぇ。
そりゃ船が必要になるわい。
去年、今年と増水が続きました。その前数年間は大きな増水は無かったんで、治水工事が功を奏したのかな、なんて思ってたけど、やっぱりおフランス人様は別に何も考えてなかったのね。
ま、雨が続くと鬱陶しいけど、降らなくても困るしね。
まぁ良いさ、雨の日には雨の日の楽しみ方があるさ、っと。